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2014年FISワールドカップスキージャンプ女子蔵王大会二日目


2014年1月19日 第10戦 ノーマルヒル HS100

 この日の蔵王は朝から断続的に雪が降り続く、厳しい天候。 風は前日の試合の時より強く、気温も-9℃まで下がりました。 9時開始予定のトライアルラウンドは中止となり、10時開始予定の1stラウンドは1時間30分遅れで始められました。 1stラウンドが終了しても強い風は収まらず、この日も2ndラウンドの途中で試合が中止されて、1stラウンドの結果だけで試合が成立しました。

 観客席では、金メダルに最も近い存在と言われる高梨沙羅を応援しようと、前日に引き続いて多くの観客がジャンプ台に詰めかけました。 前日、伊藤有希が表彰台に上がったのも、より多くの観客が集まる要因だったかと思います。 風が強くなると吹雪に近い状況になる厳しい気象条件でしたが、ほとんどの観客は帰ることなく、忍耐強く試合開始を待ち続けました。 スキージャンプ競技を初めて生で見る人も多かったかと思いますが、ランディングバーンに降り積もった雪を除雪・圧雪する係員の苦労を目の当たりにして、驚きの声を上げる人もいたようです。

 冬のスキージャンプ競技の観戦はこれまで何度も経験してきた私ですが、この日の雪は最も激しいものだったように思います。 長野冬季オリンピックのラージヒル団体戦の時も相当激しい雪が降り続けましたが、あの時はこんなに気温が低くはなりませんでした。 降りしきる雪と、強く吹き付ける冷たい風に必死に耐えながら、観客席に立ち続けること5時間以上。 苦労の成果は、写真に表れているでしょうか。
カメラ  Nikon D800E
レンズ  Ai AF-S Nikkor ED300mmF4D(IF)
感度  ISO200〜250相当


Sara Takanashi
Sara Takanashi

優勝した高梨沙羅(クラレ)
基準のスタートゲートから3段下げて臨んだ1本目は、それでもヒルサイズに近い98.0mまで飛んでいきました。
この日は着地もきちんと決めたので、2位のフォクトとは飛距離差よりも大きい点差がつきました。貫禄の勝利です。
110.8pt(104.0m)


Carina Vogt

2位のカリーナ・フォクト(GER)
危なげない安定したジャンプは、96.0m。ソチ冬季オリンピックでも間違いなく表彰台争いに加わってくることでしょう。
117.5pt(96.0m)


Bigna Windmueller

3位のビグナ・ヴィントミューラー(SUI)
ワールドカップで表彰台に上がるのは、これが初めてですね。果敢に攻めるジャンプが風を味方につけました。
109.9pt(91.0m)


Yuki Ito

7位の伊藤有希(土屋ホーム)
終始向かい風基調だったこのラウンドで、彼女が飛ぶこの時だけ向かい風が止んでしまいました。惜しい。
103.0pt(84.0m)


Kaori Iwabuchi

21位の岩渕香里(松本大)
向かい風の条件は悪くなかったのに、サッツで失敗をしてしまったようです。残念でした。
88.0pt(85.5m)


Misaki Shigeno

22位の茂野美咲(CHINTAIスキークラブ)
強気に攻めたジャンプは83.5m。厳しい条件の試合を一つ一つこなしていくことが、貴重な経験になります。
86.9pt(83.5m)


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